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第五回  『カクテル』

Cocktail Exotique / Exotic Cocktail

1988年、アメリカで公開された映画「カクテル」は、20代の若いトム・クルーズが華麗な手さばきでカクテルを作るパフォーマンスが見所だ。酒のボトルやグラス、シェーカーを投げたり回したりして自在に操り、80年代のヒットチューンに乗せて踊りながらグラスに注ぐ姿はとても魅力的で、当時、彼に憧れてバーテンダーになろうと志した人も多かった。
曲芸のようにお客さんを楽しませながらカクテルを提供する技を「フレア・バーテンディング」といい、「フレア(Flair)」とは「自己表現」といった意味を持つ。映画の中では「派手なパフォーマンスは注ぐ酒の量をお客の目からごまかし、儲けを出す」といったような経営学が語られるが、当初「所詮アルバイト」と本気にしていなかったブライアン(トム・クルーズ)がバーテンダーの道へのめり込んでいったのは、カクテル作りがまさに自己表現の手段になっていったからだ。バーのマスター、ダグからカクテルのいろはを教えられ、お客を楽しませる術を磨き、やがて街で評判のバーテンダーに成長したブライアンは大勢のお客がひしめく店内のカウンターに立ち、高らかに熱くスピーチを披露する。
「アメリカがおれの作ったカクテルを飲む。アメリカがおれの美酒に酔う。セックス・オン・ザ・ビーチ、ピーチのシュナップス、ベルベット・ハンマー、スウィートで洒落たアイス・ティーにカミカゼ、オーガズム……。もし酔いたければ、ご注文を!」

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フレア・バーテンディングのパフォーマンスをしているとき、カクテルと夢を語るときのブライアンは生き生きと楽しそうで、自信に満ち溢れている。そんな彼に惹かれるのは必然だろう。女性客が『オーガズム』を飲んでみたいと注文する。するとブライアンは「まずはこれにしろよ」と華麗なフレアでホワイトラム、ホワイトキュラソー、ブルーキュラソー、レモンジュース、パイナップルジュースをシェイク、彼女の前に南国の海のような美しい色のカクテル『ターコイズ・ブルー』を差し出す。ブライアンの師匠ダグは「バーテンダーは女と金の両方をものにできる」と言った。確かに、ブライアンは教えのとおりに実践できている。
しかし、良い時は長くは続かない。ダグとバーを開きたいという夢、愛する女性、成功者になりたいという野望、天秤にかける愛と金……。カクテルと共に歩むブライアンには、急展開と波乱が待ち受ける。
作中に登場するカクテルは、数種類のフルーツジュースがミックスされたトロピカルなものや、カカオやアーモンドの風味をもつリキュールとクリームをふんだんに使ったものなど、甘くて口当たりのいいものが多い。この映画が火付け役となり、その名前のインパクトから日本でも有名になった『セックス・オン・ザ・ビーチ』もメロンや木いちごのリキュールとパイナップルジュースが合わさったフルーティな1杯だ。美味しいからと飲みすぎるのはよくないが、たまには甘い香りと酔いに身を任せるのもいいだろう。

 

 

 

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