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第八回 芸術の香りあふれる都市『ヴェネツィア』

Voluptueuse Venise / Luxurious Venice

ヴェネツィアの街でよく目にするお土産と言えば、有名なヴェネツィアン・グラスと仮面です。ヴェネツィアは仮面舞踏会の発祥の地でもあります。仮面舞踏会は15世紀のルネッサンス期に誕生し、英語でマスカレイド、イタリア語ではマスケラと呼ばれています。ヨーロッパ全土の宮廷で大人気となり、そのあまりの人気ぶりに一時は風紀を乱す元凶として、また仮面の特性を使っての暗殺事件が発生するなどもあって、禁止令まで出されたこともあったそうです。その後近代に入って、かつての栄華を偲び、仮面をかぶって行われるのが世界三大カーニバルのひとつ「ヴェネツィア・カーニバル」。毎年2月頃に2週間ほどの期間で行われ、人々はマスクとコスチュームを身に纏い街中が仮面舞踏会となります。ベネチアのヘソとも言えるサンマルコ広場では舞台が設けられ、コスチュームコンテストなども催されます。「ヴェネツィア・カーニバル」は観光の目玉の一つともなっており、民間企業などのスポンサーも付いて、様々なイベントが開催されています。

コショウやクローブなどに代表される香辛料は、長い間ヨーロッパ人にとって遠いアジアやアメリカでしか採れない貴重品でした。古代ギリシャ・ローマの時代から薬として使われるほか、防腐作用や臭み消し効果があることから、肉の保存や調理に必要とされたのです。シルクロードの長い道のりや危険な航海を経て高値で取り引きされたスパイスは、ヨーロッパ各国の争奪戦の的になり、世界史を大きく動かしてきました。11世紀の十字軍遠征以降、そのスパイス貿易で莫大な富を得たのが、ヴェネツィアやフィレンツェなどの地中海の商業都市です。アジアの絹織物や陶磁器などとともに重要な商品だった香辛料。中でも、「スパイスの王様」と称されるコショウは、『ヴェネツィアはコショウが造った』と言われるほどヴェネツィアを繁栄させました。ヴェネツィア人はコショウのことを富をもたらす「天国の種子」と呼び、イタリア各地ではコショウは王族貴族の食卓へ運ばれ、毎日の食卓の必須スパイスとして上がったのでした。シェイクスピアの「ヴェニスの商人」で金貸しシャイロックが胡椒の粒を数えるシーンがありますが、それほどの価値がコショウにはあったのです。

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スワロフスキーの歴史が120年余りであるのに比べ、700年以上もの歴史を誇る「ヴェネツィアン・グラス」。ヴェネチア本島の北東対岸に位置するムラノ島で制作されるこのガラス芸術は、15世紀には高級工芸品として価値を持ち始め、16世紀にはヨーロッパ全土で広く受け入れられ流行していきました。ヴェルサイユ宮殿の「鏡の間」は、12人のムラノ島のマエストロ(職人)がヴェネチアから連れ出されて製作したと言われています。こうしてその名をヨーロッパ全土に広めたヴェネツィアン・グラスは、主に貴族や富豪のために特別に注文されたテーブルウエアを製作するために大きくそのスタイルを発展させました。そして、アイスクラック、ダイヤモンドポイント彫り、レースグラス、クリスタルなど多彩なカットの技法が次々に生み出されました。中でも取り分けヴェネツィアン・グラスの極みとも呼べる『レースガラス』は、彩豊かなオリジナルのカンナ(レース棒)から繊細で華麗なレースガラスを作り上げていきます。規則正しく並んだレース柄は見た目にも美しく、その姿はまるで硝子の中にリボンを織り込んだかの様です。

 

 

 

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