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第四回 心身の汚れを除く 『ミルラ』

Myrrhe Épicée de Gizeh / Spices of Egypt

ミルラは、和名では没薬(もつやく)と呼ばれます。カンラン科の一種で、トゲを持つコミフォラ属とバルサモデンデロン属の低木の樹脂ですが、黄赤色ないし赤褐色の固まりで、その香りはピリッと刺激のあるビターな香りを放ちます。ギリシア神話では、許されない父と娘の禁じられた愛に身を焦がしたミュラという女が、その罪ゆえに没薬の木に変えられたことから、この木はその女の名前ミュラから『ミルラ』と呼ばれるようになったと言われています。そのためか、ミルラは心身の汚れを除く植物として昔から大切にされてきたそうです。

日本人にはあまり馴染みがないミルラですが、エジプトでは古代に太陽神ラーへの薫香として正午の儀式のときに焚かれていました。ちなみに朝、日の出とともに使われていたのは、フランキンセンス(=乳香)と呼ばれる、ミルラと同じカンラン科の樹脂からとれるオイルです。確かにちょっとスモーキーな香りは少し頭を酔わせるような感じで、儀式や瞑想に適している感じです。また、コリアンダー・ハチミツ・ミルラを混ぜて軟膏を作ったり、フェイシャルパックなどの化粧品としてミルラが使われていましたし、ミイラを作るときには死者の内臓が腐らないようにミルラの防腐効果を活用して洗浄にも用いていたのです。このことから実は、ミイラの語源はこのミルラであるとも言われています。旧約聖書の物語には、イエス・キリストが誕生したときに、東方の三賢人が黄金、フランキンセンス(乳香)と共に、ミルラ(没薬)を贈りものとして捧げたとされていますし、十字架にかけられたキリストにミルラをワインに混ぜたものを手渡したともされています。中国では、少なくとも唐

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ミルラの原産地はアフリカですが、オイルは通常中東地方で生産されます。数メートルの高さの木の樹皮に傷を入れると黄色のガム樹脂がでてきますが、渇くとかたまりになり、粉砕して蒸留するとミルラ油が抽出できます。ドイツの植物研究家のDietrich Gumbel氏による植物観察では、樹脂のオイルというのは非常に治療効果が高いと言われています。というのは、植物における樹脂の働きは、「木に傷がついたときに樹脂がでて木自身を癒す」、これを人に適応すると「心身の傷を癒す」ことになるそうです。確かに実際に使ってみると、ミルラの肌トラブルに対する効果や、精神的な癒し効果には、素晴らしいものがあると思います。その他、ミルラには呼吸器系の慢性的トラブルやストレスからくるトラブル、即ち咳・痰・気管支炎に効果的に働き、症状を鎮静させます。また、ミルラは古くからお口の中のトラブルに使われており、歯肉炎や歯槽膿漏に、はちみつティースプーン1杯にミルラ油を2滴入れると、素晴らしい治療薬になるそうです。

 

 

 

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